はり・きゅう治療Q&A

T.はりについて
 Q1:はりって痛くないの?
治療では直径0.12〜0.18mm程度の髪の毛と同程度の太さのはりを用いるのでほとんど無痛です。また完全滅菌されているので感染の心配はありません。 
Q2:どんなはりを使うの? 
        【毫鍼(ごうしん)】

治療に用いるはりには人体に刺すはりとささないはりがあります。小児及び刺激に敏感な体質の方には刺さないはりで治療をします。
写真は刺すはりで、長さは4cmで太さは0.18mmです。はりの材質はステンレス、銀、金があります。  
        【てい鍼(しん)】等 

これは人体に刺さないはりです。大きさは右端のボールペンと比べてみてください。
体に優しい銀製で敏感体質の患者さんの皮膚に接触させて使います。
左より調気鍼(ちょうきしん)、ざん鍼、てい鍼の三種類。
         【打鍼(だしん)】

これも体に刺さないはりで打鍼(だしん)といいます。主としてお腹の調子を整える場合に用いられます。
銀製のはりを腹部にあてて槌(つち)で叩いてお腹全体に響かせて使います。 
        【円皮鍼(えんぴしん)】 

通気性の良いテープに1mm前後の鍼をとりつけたもので、通称「置きばり」と呼ばれています。
貼ったまま入浴も可能です。
        【吸角(きゅうかく)】

痛みのある箇所の皮膚面を吸い上げて充血させ、循環を改善して痛みをとる治療です。
吸角を取り付けた皮膚面はあざになりますが、一週間程度で消えます。


U.きゅうについて
Q1:きゅうって熱くないの? 
おきゅうというと山盛りのもぐさを体にのせて熱さを我慢する姿を想像する人が多いですが、実際は米粒大のもぐさを使いますので、じんわりする程度の熱さです。
まれに治療後米粒大の水疱(みずぶくれ)や黒っぽい跡が残る方がいますが、一週間程度で消えます。  
 Q2:きゅうってどんな種類があるの?
         【しょうが灸】

 生しょうがを薄くスライスしたものの上にもぐさを載せて燃やすもので、しょうがのエキスが沁み込んで体が温まります。
      【灸頭鍼(きゅうとうしん)】

はりの上に丸めたもぐさをつけて燃焼させるものではりの効果とお灸の効果を同時に治療に生かすことができます。
      【知熱灸(ちねつきゅう)】

大きめにひねったもぐさを直接皮膚の上に載せます。患者さんが熱いと感じた時点でもぐさを取りますので火傷の心配はありません。 
    【竹の輪灸(たけのわきゅう)】 

竹筒の中にもぐさを入れて燃焼させたもので皮膚面をころがします。マッサージ効果とお灸の効果で治療します。
       【棒灸(ぼうきゅう)】

太い筒状になったもぐさを専用の器具に取り付けて燃焼させます。灰をとりながら長時間患部を温めることができます。
      【台座灸(だいざきゅう)】

これは○年灸の名称で薬局に売られているものと同じ形です。患者さんが自宅でお灸をする場合に用いられます。
V.副作用について
 (1) はりを打った後、まれに皮下出血によってあざができることがありますが、一週間程度で消えます。
 (2) 初めてはり・きゅう治療をすると治療後に眠気や全身がだるくなることがありますが、休めば大丈夫です。 
W.治療後の注意点は?
 治療後、すぐに激しい運動や入浴するのは避けてください。少なくとも一時間以上は空けて下さい。

 

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